「簡単・手軽かつ安全」に、いろんな電圧を供給できる「ACアダプター」をブレッドボードで使用する方法を書きたいと思います
この記事は・・・
- ブレッドボードでACアダプタを使う方法が知りたい
- ACアダプタの電圧など規格が「どこに書いてある」のか知りたい
- 手軽に実験用の直流電源を使いたい
- 100Vから安全な手段で電源を得たい
といった方に書きました
電子工作の電源に「ACアダプタがオススメ」の理由
- コンセントに差し込むだけで、手軽に直流電源を得られる
- 安定化電源より安価
- 乾電池よりランニングコストが安く、交換の必要もない
- 電圧/電流の種類が豊富(中には、可変電圧タイプもある)
- 内部に「ショートや温度上昇」などの保護回路を内蔵してる
- 本体「パッケージ」は、内部が破損した場合でも被害を封じ込める
比較的安価で、手軽にコンセントから直流を得られ、安全対策も施されています
私の体験ですが、常時通電しておく電子機器が故障した時の話です
原因は機器の中で「何らか」ショートが発生したようです
故障に気づいたのは、かなり時間が経ってからでした
その時、電源を供給していた「ACアダプタ」ですが、パンパンに膨れていましたが、発火や発煙などの被害には至りませんでした
これは、ちょっとキモを冷やした事件で、ACアダプタの「保護回路やパッケージ」がきちんと機能していたお陰で、大事には至りませんでした
ショートなどの危険がつきまとう電子工作では、安全対策はとても重要です
その点において、ACアダプタは手軽ですが、きちんと安全対策されています
ACアダプターとは
電源に差し込む「黒いアレ」ですね
ACアダプターは、家庭用のコンセント(AC100V)から、直流(DC)を作る装置です
ACアダプターは、コンセントに差し込むだけで、簡単に直流電源を得られます
ACアダプタの内部には、
- 交流から直流を作る回路
- ショート、温度上昇時の保護回路
などがパッケージされています、
出力電圧も
- 3.3V、5V:マイコンやデジタルICなどでよく使う
- 9V:エフェクターなどで使う「四角い電池006P」と同じ
- 12V、15V:電子工作でよく使われる
- 24V:アナログ回路などで使われる少し高めの電圧
他にもいろいろあります
ACアダプターの基本を知る
ACアダプタを選ぶとき、チェックしておきたいのが
- 出力電圧(V)と、最大電流(A)
- プラグの極性
- プラグのサイズ
ブレッドボードで電源として使う場合には、変換基板やジャックサイズに合った物が必要です
出力電圧と最大電流
電圧と電流、極性は、ACアダプター本体に書かれています
写真のACアダプタは、赤線の位置に「DC12V 1.5A」と書かれています
プラグの極性
右下には、プラグの極性が書かれています(中心ピンがプラスです)
ジャックサイズ
ジャックのサイズは、ACアダプタの外装パッケージなどに書かれています
サイズの一例(外径*内径)
- 5.5*2.5mm
- 5.5*2.1mm
- 4.8*1.7mm
- 4.0*1.7mm
- 3.5*1.35mm
- 3.0*1.1mm
- 2.5*0.7mm
この他にも色々あります(特に外径5.5mm、内径2.1mmは多いです)
ブレッドボードでACアダプターを使うには
方法としては・・・
- ACアダプタジャックの「変換基板」を使う
- 普通のACアダプタジャックに「ジャンパワイヤ」をハンダ付けする
の2つがあります
変換基板を使う
一番手軽でオススメの方法です
写真のような、ACアダプタの「ジャック用変換基板」が市販されています
上記の変換基板は(外径5.5mm/内径2.1mm)のジャックです
ハンダ付け済みの完成品もあります、ハンダ付けに自信のない方は、そちらを使うとと良いでしょう
ブレッドボードで使うには、一番スマートな方法です
欠点があるといえば、ブレッドボード上にスペースが必要といったくらいです
変換基板を使えば、USB電源もつかえる
USBコネクタの変換基板もあります
USB出力のACアダプターなどから、5Vの電源を取ることができます
写真はmini_USB
ハンダ付けする必要があるキットですが、USBのAタイプ、Cタイプも変換基板があります
(VCCが5Vプラス、GNDがマイナスです)
ジャックにジャンパワイヤをハンダ付け
ブレッドボードに差せる配線を、ACアダプタジャックに直付けする方法もあります
ブレッドボード上のスペースを「極限まで空けたい」という場合には役立ちますが、オススメはしません
電源には「コンデンサー」を入れましょう
電源をブレッドボードにつないだら、「プラス極とマイナス極の間」に10μF~100μF位のコンデンサーを入れておきましょう
※パスコンといいます。ICなどの半導体を正常に動作させるために、必要なパーツです
まとめ
ACアダプターは電子工作の、手軽で安全な電源として重宝します
選ぶ時のポイントとして
- 電圧と電流
- 極性
- プラグサイズ
を確認しましょう。
電子工作では、変換基板などを使って「ブレッドボード」で利用可能です
USBの変換基板を使えば、USB電源も5Vの電源として利用できます
※電源には10μF~100μF位のコンデンサーを入れておくと、安心です